勉強をしていても今一つ集中できず、効率の良い学習ができていないと思うことはないでしょうか?せっかく勉強するのですから、学習の成果を積み上げていきたいですね。
この記事では量質転化の仕組みを活用しながら集中力を高めていく方法について紹介します。日々の学習パターンを少し変えるだけで効果が期待できる内容になっています。
学習効率の向上を目指している人はぜひ参考にしてください。
量質転化とは?
量質転化とはドイツの哲学者、ヘーゲルが解いた法則です。字のごとく、「数をこなして行うことで、質にも変化が訪れて良質なものに変化すること」をいいます。 何かを上達したいと思うのであれば、まずは回数を重ねましょう、ということですね。
例えば、野球選手は上達するために素振りや投球練習、走り込みを何度も行います。始めから好成績を出そうとしてもなかなか思うようにはいかないものです。練習を重ねることで(量)、技術力(質)が上がり成績の上昇(転化)につながっていきます。
何をこなすか、ですが「単純な事」が良いでしょう。回数を重視したいので、「複雑ではないことをとにかく続けて行う」ことを重視して行うタスクを決定します。
ここで気をつけなくてはならないのは「量をこなすのをやめてしまったら、質が変わらない」「変わりつつあった質も戻ってしまう」ことです。続けやすいタスクを考えることが大切ですね。
さらに、ただやみくもに量をこなすだけではなく、質を向上させようという意識を兼ね備ええなくてはいけません。量をこなしつつ、目標(質の向上)までの経過をとらえながら、場合によってはタスクをカスタマイズしていくことも必要です。
量質転化と集中力の関係
量質転化によって質が向上していく過程についてもう少し説明します。
量(単純なタスク)をこなしていると、そのタスクに「没頭する」ようになります。後で振り返って没頭していたことに気が付くくらいに没頭していたら、しめたものです。(没頭している最中は没頭している自分にすら気が付かないので。)
集中力は良質転化の過程で生じる産物といえるでしょう。集中力を得ながら、質を高めることにつながるわけです。
量質転化はとにかく始めること
さて、ここまででなんとなく量をこなすことの有益性を理解していただけたでしょうか?
ただ、量をこなすこと自体が難しい!ということもありますね。
やる気がでることを待っているだけではいつまで経ってもはじまらないことも。
そのような時はとにかく(量をこなすことを主眼においた)タスクを始めましょう。
はじめるきっかけになるタスクを持っておけば取り掛かりやすいですね。
ポイントは「挫折しにくいものに取り組む」ことです。
まずは意識的にタスクを始める→量をこなす→質に転じる
仕事の疲れなどでなんだか気が乗らない時でも、机に向かって難易度が易しめの問題を繰り返し解いているうちに気が付くととても集中して勉強していた、ということもありますね。
とりかかりのタスクは人それぞれ。自分のタスクを見つけるには、始めることが大切です。その試行錯誤や積み重ねが量質転化につながっていくことでしょう。
はじめることが大切ということは理解できました。
勉強でいえば、無理のない勉強を始め、続けなさい、ということですね?
その通りです!ただ漠然と継続することに意味を感じられない場合、
この「量質転化」の考えはとても参考になります。
質を高めるという「目標」があれば、量をこなそう、続けようと頑張る気持ちになるのではないでしょうか。
まとめ
子供が「勉強しなさい」といわれてする勉強に対して、大人になってから自主的に取り組む学習は勉強への気持ちの持ち方を自在にカスタマイズしやすいです。
ただ自主的な学習は自由である反面、挫折しやすいことも。
「とにかく、 とりかかれば心が燃え上がるし、 続けていれば仕事は完成する。」ドイツの文豪、ゲーテの言葉です。まさに量質転化に通じるものですね。
挫折することなく、かつ無理なく軌道にのせていくことができるように量質転化を意識して学習し、集中力を高め効率的で学びのある学習へと繋げていきましょう。